内水ハザードマップQ&A
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ハザードマップとは何ですか?
自然災害発生時の円滑な避難行動や日常からの防災意識の向上に活用されるもので、日頃からの備えや対策などの情報をまとめたマップです。
予測される災害の発生地点、被害の拡大範囲および被害の程度、さらには避難時危険箇所、避難場所などの情報が地図上に図示されています。
ハザードマップは、内水・洪水・土砂災害などの種類があり、それぞれのハザードマップを利用することにより、災害発生時に迅速・的確に避難を行うことができ、また、二次災害発生予想箇所を事前に避けることができるため、災害による被害の軽減に有効です。
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内水・洪水・土砂災害のハザードマップの違いは何ですか?
内水ハザードマップは、既存の雨水管や水路などの排水能力を上回った大雨が降った場合に発生する内水の被害(内水はん濫)を浸水想定区域図として図示したマップです。
洪水ハザードマップは、河川はん濫(外水はん濫)の状況を予測し、洪水による被害を浸水想定区域図として図示したマップです。
土砂災害ハザードマップは、都道府県が指定した土砂災害警戒区域図や特別警戒区域図を図示したマップです。
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洪水や土砂災害に対するハザードマップはないのですか?
洪水や土砂災害に対するハザードマップにつきましては、平成30年4月に改訂いたしました、柏原市総合防災マップに表示されています。
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なぜ内水ハザードマップが必要なのですか?
近年、全国各地で、雨水管や雨水排水ポンプ場などの排水能力を超える大雨が降る回数が多くなっており、施設整備だけでは対応に限界があります。
そこで下水道の整備基準を超える大雨が降ったときに、浸水が想定される区域や危険箇所、いざという時にどういった行動とればよいかなどの情報を市民の皆さまへ提供し、日頃からの備えとして活用していただくために内水ハザードマップを作成しました。
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下水道の整備基準を超える大雨とはどの程度ですか?
柏原市では、1時間あたり約50ミリの雨量に対応する下水道の施設整備を進めています。この1時間あたり約50ミリの雨量を超える大雨のことです。
今回の内水ハザードマップは、過去の最大降雨量として、平成20年9月5日に堺市の気象庁観測所で観測された、1時間あたり93ミリの降雨を基に作成しています。
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実際にこのような浸水の被害が発生するのですか?
実際の雨は様々な降り方をしますので、内水ハザードマップの表示とは違った浸水が起きることがあります。
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過去の浸水実績は反映されていますか?過去の実績と比べて違う(広い又は狭い)のはなぜですか?
内水ハザードマップを作成する過程で、過去の浸水実績箇所がシミュレーションによる解析結果と整合しているかを確認していますが、過去の浸水実績とは雨の降り方、河川の水位状況や土地利用状況が異なる場合、浸水する範囲や深さは異なってきます。考えられる主な理由としては、以下の原因などが考えられます。
- 降雨範囲・降雨状況や、その時の河川水位の違いなどによるもの。
- 土地の造成などによって地形が大きく変化したこと。
- 局地的なくぼ地などの小さい地形の影響。
- ゴミや落ち葉などが水路に詰まり起こる浸水は表現していないこと。
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内水ハザードマップで想定される浸水想定区域は、下水道の整備が進むことによって、今後変わる可能性がありますか?
下水道の整備が進むことによって浸水想定区域が変わる可能性はありますが、内水ハザードマップで想定している雨量(1時間あたり93ミリ)は、下水道の整備基準(1時間あたり約50ミリ)を超える雨量を設定していますので、下水道の整備が完了している区域でも、浸水が発生するおそれはあります。
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内水ハザードマップはどのように作成しているのですか?
雨水管や水路などの位置や大きさ、土地の高さなどをデータ化してシミュレーションを行い、その解析結果を基に作成された浸水想定区域図から作成しています。
解析では、コンピュータ上で専用のソフトを用いて解析の対象とする雨を降らせると、雨水管や水路などに雨水が流れ込み、排水能力を超えるとマンホールや水路、雨水ますから雨水があふれて、低い土地に溜まるようになり、その結果、浸水が想定される区域として表されることになります。
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シミュレーションとは何ですか?
コンピュータ上で、設定した条件を再現することです。
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内水ハザードマップが作成されてない地域に住んでいる人は、どのように活用するのですか?
それらの地域にお住いの方にも、外出中に内水はん濫に遭遇する場合が考えられますので、会社や学校のほか、通勤や通学路などにある浸水想定区域や危険箇所を知っていただき、日頃からの備えとしてご活用ください。
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川から離れた場所なのに、色が付いているのはなぜですか?
内水ハザードマップは、雨水管や水路などの排水能力を超える大雨によって、排水できなくなった雨水がマンホールや水路、雨水ますからあふれ、水が溜まると予想される区域を示しています。そのため、川から離れた場所でも内水はん濫が起こる可能性があります。
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色が付いてないところは、地下室でも安全なのでしょうか?
内水ハザードマップは、道路などの土地の高さを基準として、浸水が起こると想定される区域に着色しています。そのため、地表面より低い場所にある地下室は、色が付いてないところでも雨水が流れ込むおそれがあります。
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色が塗られていない地域は大丈夫ですか?
大丈夫とは限りません。雨の量や強さ、降り方によって、浸水が想定されていない区域でも、浸水する可能性はあります。
このマップは、1時間に93ミリの雨が市内全域に降った場合にどのような状況になるかをシミュレーションしたものです。雨は自然現象であるため、1時間に93ミリを超えないとは限りませんので、情報面を読んでいただき、備えをしていただきたいと思います。また、土地利用状況が変化すると新たに浸水の危険が生じることもあります。
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内水ハザードマップ作成に使用したデータはいつ時点のものですか?
内水ハザードマップは、対象となる地域を3地区(柏原1地区、国分2地区)に分け、平成26年度から平成28年度にかけて既存の雨水管や水路などの施設を実際に調査し、平成29年度に浸水シミュレーションを実施した結果を基に作成しています。
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自分の家が浸水想定されているかわからないため、詳しい図面をみたいのですが?
市のホームページ上で電子データ(PDF)により閲覧出来ますので、拡大して見て頂くことが出来ます。ただし、シミュレーションにおける地表面はん濫区域は10mメッシュとなっており、ピンポイントの状況までは網羅出来ておりませんので、目安としてご理解ください。
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降雨などの情報はどのように得られるのですか?
降雨情報は、国土交通省のXRAIN GIS版や大阪府の防災情報Eメールから確認できます。マップ裏面の避難に関する情報の「情報の入手方法」に記載してあります。
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内水ハザードマップは更新するのですか?
土地が造成された場合や下水道の整備が進んだ場合は、浸水想定区域や水深が変わります。このようなことも考慮して、下水道の整備状況に応じてマップの更新を検討していく予定です。