子どもを健やかに育むために~愛の鞭ゼロ作戦~

2021年8月2日

愛の鞭ゼロ作戦

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  愛の鞭ゼロ作戦(2MB)

子育てをしていると、子どもが言うことを聞いてくれなくて、イライラすることもあります。

つい、叩いたり怒鳴ったりしたくなることもありますよね。

一見、体罰や暴言には効果があるように見えますが、恐怖により子どもをコントロールしているだけで、なぜ叱られたのか子どもが理解できていないこともあります。

最初は「愛の鞭」のつもりでも、いつの間にか「虐待」へとエスカレートしてしまうこともあります。

体罰や暴言による「愛の鞭」は捨ててしまいましょう。

そして、子どもの気持ちに寄り添いながら、みんなで前向きに育んでいきましよう。

 

愛の鞭をやめて、こどもを健やかに育みましょう。

 子育てにおいて、しつけと称して、叩いたり怒鳴ったりすることは、子どもの成長の助けにならないばかりか、悪影響を及ぼしてしまう可能性があります。

以下のポイントを心がけながら、子どもに向き合いましょう。

POINT 1 子育てに体罰や暴言を使わない

一見、体罰や暴言には効果があるように見えますが、叩くことによって得られた子どもの姿は、叩かれた恐怖によって行動した姿。自分で考え行動した姿ではありません。

「愛の鞭である」と親が思っても、子どもにとって大人から叩かれることはとても怖いことです。ちょっと叩かれただけ、怒鳴られただけでも、心に大きなダメージを受けることもあります。

子どもだからといって、暴力や暴言が許されるわけではありません。それに体罰や暴言は「虐待」へとエスカレートする可能性もあります。「叩かない怒鳴らない」と心に決めましょう。

POINT 2 子どもが親に恐怖を持つとSOSを伝えられない

親に恐怖を持った子どもはどのような行動を起こすでしょうか。親に気に入られるように、親の顔色を見て行動するようになります。

また、恐怖を持つ親に対しては、子どもが心配事を打ち明けられなくなります。心配事を相談できないと、いじめや非行など、より大きな問題に発展してしまう可能性もあります。

 POINT 3 爆発寸前のイライラをクールダウン

子どもが言うことを聞いてくれないときに、イライラすることは誰でもあること。でも、疲れていたりして、もともと抱えているストレス度が大きいと、子どものちょっとした行動(おもちゃの取り合い、すぐに動かないなど)をきっかけに、イライラが爆発してしまうことがあります。

イライラが爆発する前に、クールダウンするための、自分なりの方法を見つけておきましょう。

POINT 4 親自身がSOSを出そう

育児の負担を一人で抱え込まずに、家族に分担してもらったり、自治体やNPO、企業などのさまざまな支援サービス(ファミリーサポート、家事代行サービス、一時預かりなど)の利用も検討しましょう。子育ての苦労について気軽に相談できる友だちもできるといいですね。

POINT 5 子どもの気持ちと行動を分けて考え、育ちを応援

子どもに「イヤだ!」と言われたとき、親自身が戸惑うこともあるでしょう。でも、2、3歳の子どもの「イヤ」は、自我の芽生えであり、成長の証しでもあります。「どうしたらいいかな?」と、子どもの考えを引き出し、必要に応じて助け船を出しながら、子どもの言い分を気長に聴きましょう。

「わがままな子になっては困る」という想いから、親は指示的に対応してしまうこともありますが、子どもの成長過程で必ず通る道だと大らかに構えて、子どもの意思を後押ししていきましよう。

 

体罰・暴言は子どもの脳の発達に深刻な影響を及ぼします。

 脳画像の研究により、子ども時代に辛い体験をした人は、脳に様々な変化を生じていることが報告されています。親は「愛の鞭」のつもりだったとしても、子どもには目に見えない大きなダメージを与えているかもしれないのです。

体罰は百害あって一利なし。子どもに望ましい影響などもたらしません。

親による体罰を受けた子どもと、受けていない子どもの違いについて、約16万人分の子どものデータに基づく分析が行われています。その結果、親による体罰を受けた子どもは、「望ましくない影響」が大きいということが報告されています。

 

 子育ての悩みがあるときは、柏原市家庭児童相談室(TEL:072-973-5130)または児童相談所全国共通ダイヤル「189」にご連絡ください。

お問い合わせ

こども家庭安心課
電話072-943-4811