~天井川と洪水10~

2017年11月26日 (文化財課)

旧大和川と災害

 今の大和川の右岸堤防が決壊すると、淀川までほぼ水没してしまいます。淀川とのあいだの平野部は、大和川の川底よりも低いからです。ただ、上町台地だけが南から北へと半島のようにのび、6,000年前の縄文時代、河内湾の姿に戻ってしまいます。

 国土交通省大和川河川事務所のホームページには、大和川の水害被害を予測したハザードマップが掲載されています。これによって、大和川の堤防が決壊したときに、どの程度の水深になるかを予測できます。ぜひ、みなさんも確認しておいてください。そのなかで、旧大和川筋だけは洪水被害をほとんど受けないとされています。それは、旧川が天井川だったため、今も周辺より土地が高いからなのです。このハザードマップを見ると、旧大和川の流路がよくわかります。旧川筋は洪水被害とは無縁といえるでしょう。

 でも、旧川筋に住んでいる人は、これだけで災害の危険性が少ないと安心することはできません。確かに水害には強いのですが、地震がおこれば大きな被害が出ると予想されます。旧川筋の地下はほとんど砂なので、地盤の堅いところよりも揺れが激しくなります。また、地下の砂が地下水に押されて地上へ噴き出すことが予想されます。液状化という現象です。液状化がおこれば、地表には亀裂がみられ、亀裂から砂が噴き出し、地面が凸凹になってしまいます。家が傾いたりする被害が予想されます。また、道路も亀裂が入ったり凸凹になって、車が通れないほどの状態になると予想されます。旧川筋周辺にお住まいの方は、地震にはくれぐれも注意し、準備をおこたらないでください。

 このように、旧地形を知ることは災害の予測や予防にもつながるのです。みなさんも自分の住んでいるところは昔どんな地形だったのか知っておいてください。そして、普段から災害を予測しておいてください。いざというときに、きっと役にたつはずです。

(文責:安村俊史)

河川事務所の水害予測図
写真:国土交通省大和川河川事務所の大和川水害予測図

【秋季企画展のご案内】
平成29年9月12日(火)から12月10日(日)まで、企画展「天井川と洪水―大和川のつけかえ工事-」を開催しています。

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