太平寺横穴群

2017年2月7日 (文化財課)

  柏原市太平寺にあり、6基が確認されたものの、道路建設によって破壊されています。市内の他の横穴群は凝灰岩層に営まれていますが、太平寺横穴群は花崗岩層です。また、横穴の平面形態は、玄室と羨道の区別のない無袖式か、もしくは細長い玄室からさらに狭い羨道が取り付く羽子板形、天井はアーチ状かドーム状です。

石室の袖(そで)
 玄室と羨道との接続部は袖部と呼ばれています。構造は大きく分けて3種類の形式があり、羨道部から見て玄室の袖部が左右に広がっているものが「両袖型」、右か左どちらか一方へ広がっているものが「片袖型」、羨道と玄室の幅が同じで連続しているものが「無袖型」と呼ばれています。

 造営時期は、6世紀末から7世紀中ごろで、他の横穴群よりもやや新しくなります。

太平寺横穴分布図
太平寺横穴群分布図

太平寺横穴群
太平寺横穴群 7・8号横穴

太平寺横穴群7
太平寺横穴群 7号横穴平面図

太平寺横穴群8号
太平寺横穴群 8号横穴平面図

副葬品など

 8号横穴には、主軸に並行する2基の木棺が安置されていたと考えられ、4点の金環と3点のかんざしが出土しています。かんざしは、渡来系氏族に関係するとされる副葬品で、ここの被葬者は渡来系氏族の可能性が考えられます。

太平寺3-8床面
第3支群8号墳 床面

太平寺3‐8装身具
第3支群8号墳 出土装身具

 ほかの横穴は、玄室に縦に1棺のみ安置されていました。また非常に小さい横穴を含んでおり、骨化した人骨を納めた葬墓の可能性も考えられます。

 太平寺横穴群は市内の横穴としては規模や年代が特異ですが、近畿地方全体でみると一般的で、むしろ高井田・安福寺・玉手山東横穴群のほうが特異といえます。

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