向井山茶臼塚古墳

2016年10月23日 (文化財課)

 松岳山古墳の西に、直径が20m余りの円墳とされる古墳がありました。耕作の際に板石が掘り出されることがあったということから、竪穴式石室の存在が推定されています。また、埴輪も出土したようですが、詳細は不明です。

主な出土品

3面の銅鏡
 この古墳から出土したとされる銅鏡3面は、いずれも国分神社の所蔵で、国の重要文化財(河内国南河内郡茶臼山古墳出土品)に指定され、現在は大阪市立美術館に寄託されています。銅鏡が納められていた箱には、「此御鏡国分平野屋勘三郎ちやうす山にて見いだし、則天王の御宝物にて依有是、上り候敬白 寛永六年四月廿八日(以下6名の名)」と墨書きされており、これらが1629年に掘り出されたことを物語っています。3面の銅鏡は、いずれも中国製です。

三角縁四神四獣鏡

 直径23.1cm、厚さ0.95~1.2cm。4つの乳によって四区分された中に、2つの神象と2つの獣形をセットで並置しています。周囲には銘帯がめぐり、「新作明鏡 幽湅三剛 銅出徐州 師出洛陽 彫文刻鏤 皆作文章 配徳君子清而且明 左龍右虎 轉世有名 獅子辟邪 集会并王父王母 遊戯聞□ □□宜子孫」の60字が右回りに鋳出されています。三角縁神獣鏡の製作地としてしばしば引用される「銅出徐州 師出洛陽」の銘文がみられます。

三角縁四神四獣鏡
三角縁四神四獣鏡(重要文化財)

三角縁四神二獣鏡

 直径22.2cm、厚さ1.0cm。4乳によって四区分された中に2つの神像と1つの獣形が交互に配されます。銘帯には左回りに「吾作明鏡甚大好 浮由天下敖四海 用青同至海東」の20文字が刻まれています。それぞれの文字の間には小乳があり、鏡と甚、由と天、海と用、東と吾の間には、銘文と逆の右回りに「君」「宜」「高」「官」の4文字が方格内に置かれています。

三角縁四神二獣鏡
三角縁四神二獣鏡(重要文化財)

盤龍鏡

 直径13.9cm、厚さ0.85cm。内区の対向する位置に2匹の龍を配し、一部に禽獣を添えています。銘帯は右回りに「青盖作鏡四夷服多賀国家人民息胡虜殆滅天下復風雨時節五穀敦長保二親得天力伝吉后世楽母極」の銘文が鋳出されています。

盤龍鏡
盤龍鏡(重要文化財)

 これら3面の鏡はいずれも非常に鋳あがりもよく、保存状況も良好、しかも3面ともに銘文を有しており、三角縁神獣鏡の研究に欠かせないものとなっています。

 銅鏡だけをもって年代を特定するには問題も残りますが、三角縁神獣鏡は中国製でも比較的古く、3面とも同一古墳出土品とすると、向井山茶臼塚古墳の年代は、松岳山古墳よりも古くなると考えられます。

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