市指定文化財の縄文絵画土器 府立弥生文化博物館の冬季企画展で展示

2015年1月16日

 大阪府立弥生文化博物館(黒崎直館長、和泉市池上町4)の冬季企画展「河内の美・技・心―考古学研究と船橋遺跡―」で、柏原市指定文化財の縄文絵画土器などが展示される。1月24日(土)から4月19日(日)、午前9時30分から午後5時(入館は午後4時30分まで)。月曜休館。一般400円、65歳以上と高大生300円。1月31日(土)から3月1日(日)はリニューアル工事期間中のため入館無料。工事期間中は、常設展示室などが閉鎖(2月3日(火)~3月1日(日)=第1展示室閉鎖、2月17日(火)~3月1日(日)=第2展示室閉鎖など)される。JR阪和線「信太山」駅下車、西へ徒歩約10分。

 展示されるのは、船橋遺跡出土の縄文絵画土器や弥生土器の壺など。縄文絵画土器は、約30センチ四方の土器片で、縄文時代晩期後半(約2800年前)のものとみられる。復元すると口径、高さともに約50センチの深鉢(ふかばち)になると推定される。土器の口にあたる部分に4つの線刻画が描かれていることから、発見当時は「縄文の四コマ漫画」「縄文絵巻」などと呼ばれた。4つの線刻画は、高床式倉庫、鹿、水田、ゆぎ(矢を収める道具)だと考えられている。平成26年5月、同市の指定文化財に指定された。

 船橋遺跡は、柏原市古町3丁目地先の大和川河川敷にある遺跡。旧石器時代から室町時代に至る複合遺跡で、江戸時代に行われた大治水工事・大和川の付替えの結果、新たな大和川の河床となった。通常なら地中に埋まっている遺物などが、大和川の流れに洗われ地表に姿を現している。「川が発掘した遺跡」ともいわれ、船橋遺跡で発見された多くの遺物や遺構は、わが国の考古学研究に大きく貢献してきた。

 同企画展では、遺物の展示や考古学セミナーの講演会などを通じて、船橋遺跡の意義やかつてそこに生きた人々の「美・技・心」に迫る。

 同講演会や企画展などについて、くわしくは、同博物館(0725-46-2162)まで。又は、同博物館ホームページ(www.kanku-city.or.jp/yayoi/)で。

縄文絵画土器

縄文絵画土器-船橋遺跡出土

 

 

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