飛鳥時代の造成地 ブドウ畑の段々は飛鳥時代の集落跡

2014年8月29日 (文化財課)

 柏原市は、ブドウの産地である。市の東部に位置する生駒山系の山々の、西向きや南向きの斜面などを利用して、明治17年(1884)ごろから、ブドウが栽培されてきた。昭和3年(1928)から昭和13年(1938)ごろにかけては、山梨県と並ぶブドウの一大産地だった。

 これらのブドウ畑は、山の斜面に営まれており、斜面がひな段状に段々に造成されている。一見、ブドウ栽培のために造成されたように見えるが、実は、これらの段々は飛鳥時代(7~8世紀ごろ)の集落跡なのである。つまり、飛鳥時代に住居建設のために造成されたものなのだ。明治以降のブドウ畑は、それをそのまま再利用しているのである。全部のブドウ畑がそうではないだろうが、少なからぬ畑が再利用バージョンだと思われる。明治のころ、山の斜面をブドウ畑に開墾しようと思ったら、すでに段々に造成されていた。開墾に従事した人たちは「ラッキー!」と思ったに違いない。

 平坦部に寺院などが建立されたことや人口増などによって、集落が斜面にまで拡大したのだろう。こうしたことが、遺跡の発掘調査などで明らかになっている。

 

参 考

 「柏原市文化財概報1988-4 高井田遺跡3」1989.3 柏原市教育委員会

(文責:宮本知幸)

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