韓国のテレビ・クルー再び高井田山古墳を取材

2012年5月4日

 韓国テレビ局の取材クルーが、4日、柏原市高井田の高井田山古墳を取材した。今回、取材したのは、韓国大田(テジョン)放送(TJB)のディレクターやカメラマンら4人。柏原市立歴史資料館の安村俊史館長にインタビューしながら、同古墳の石室などのほか、同歴史資料館展示の火熨斗(ひのし)や画像鏡などの出土品も併せて収録した。韓国のテレビ・クルーによる同古墳の取材は、昨年7月のMBCテレビ(文化放送)に続いて、これで2度目。

 柏原市内には、古代日韓の文化交流を示す遺跡が多数残されており、中でも7世紀後半まで朝鮮半島にあった百済との関係の深さを物語る遺跡が注目される。高井田山古墳はその代表で、横穴式石室の形や埋葬方法、副葬品などから百済の影響を強く受けたと考えられている。今回の取材も、こうした古代日韓の交流、百済と日本列島との関係をテーマにした番組制作が目的。番組は、今月下旬、韓国国内、大田広域市などで放送の予定。昨年10月、柏原市日韓古代文化交流視察団(団長・岡本泰明市長)が訪問した、公州市や扶余郡でも放送される。

 高井田山古墳は、韓国以外にもNHKスペシャルのクルーが、昨年12月に取材しており、今や日韓両国の熱い注目の的となっているようだ。

 

【高井田山古墳】

 日本で最古級の横穴式石室を持つ古墳。5世紀後半ごろの築造と見られる。韓国の武寧王陵と規模(直径約20メートルの円墳)や石室の状況、夫婦が埋葬されていると見られる点、さらに火熨斗型青銅器や金層ガラス玉製品が副葬されているなど共通点が多く、当時の百済との結びつきの深さを物語っている。ことに火熨斗は、双子といってよいほど形が似ている。

 

韓国テレビ1 韓国テレビ2

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