日本メキシコ学院の高校生ら市立歴史資料館を見学

2012年6月29日

 メキシコにある日本メキシコ学院の高校生らが、6月29日、柏原市高井田の同市立歴史資料館を訪問、安村俊史館長の案内で、同歴史資料館の常設展を見学するなどした。

 訪れたのは、16歳から19歳の同学院メキシココースの高校生男女26人と引率の日本人教師ら計約30人。一行は、今回、同市立国分小学校の国際理解教育の一環で来柏しており、柏原の歴史も学ぼうと、この日の見学となった。同小学校の荻田耕司校長も同行した。引率教師と日本語の話せる生徒が通訳を務めた。

 日本メキシコ学院は、メキシコシティー南部にあり、同じ敷地内に日本人学校(日本コース)とメキシコ人学校(メキシココース)が同居している世界的にもユニークな学校。他に文化交流活動を進める文化センターが設けられている。複数の日本人学校を統合するなどして、1977年9月に開校した。日本コースの生徒数は小学生と中学生の計約2百人だが、メキシココースは幼稚園児から高校生など計約1千人に上る。幼稚園は、日本人とメキシコ人の共学。日本の文部科学省とメキシコの文部省の両方の認可を受けているため、日本コースは4月から新学期が始まるのに対してメキシココースは9月から始まるなど、授業のカリキュラムが異なる。さらに校舎も別々だが、合同イベントなどを通じて常に相互理解と交流を深めているという。

 同行した荻田校長は、文科省の日本人学校派遣事業で1994年4月から97年3月まで同学院に赴任、両方のコースで教えた経験を持つ。こうしたところから、同学院の生徒らは約10年前から来柏しており、これまでに同市立国分東小学校や堅上小学校などを訪問している。同学院生徒らの来柏は、今回で5回目。

 一行は、安村館長の説明を聞きながら、展示の縄文土器や弥生土器、銅鏡や金のイヤリングなど古墳の副葬品、奈良時代の寺院跡出土の瓦、江戸時代の古文書や農機具などを興味深く見学していた。荻田校長は、「こうした機会などを通じて、国際理解を深めるとともに文化交流を進めていきたい」などと話していた。

 一行は、6月19日に来日。メキシコシティーの姉妹都市、名古屋市内で滞在した後、29日に来柏。国分小学校を訪問し同校児童らと民族ダンスなどで交流した後、同歴史資料館を見学した。その後、広島に移動、原爆資料館などを見学した後、7月9日、東京から帰国の途に就く。

 

メキシコ高校1 メキシコ高校2

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