鳥坂寺の伽藍再現模型など 府立中央図書館で出張展示

2012年9月14日

 柏原市民歴史クラブ(長澤星二会長・18人)の会員らが製作した、古代寺院・鳥坂(とさか)寺の30分の1の伽藍(がらん)再現模型と実物大の鴟尾(しび)の復元模型が、大阪府立中央図書館(東大阪市荒本北1)1階で出張展示されることになった。9月25日(火)から10月8日(月)、午前9時から午後7時(土・日・祝は午後5時まで)。10月1日(月)は休館。近鉄けいはんな線「荒本」駅下車、北西へ徒歩約10分、東大阪市役所北側。

 鳥坂寺は、飛鳥時代から平安時代ごろまで柏原市高井田にあった寺院。8世紀ごろの歴史書「続日本紀(しょくにほんぎ)」に孝謙天皇が参拝したとの記載があり、金堂や講堂、塔など主要な建物の基壇や礎石などが残されている。今年1月、国の史跡に指定された。

 鴟尾とは寺院の屋根の両端にある飾り瓦で、鳥坂寺の鴟尾は高さ約1.3mという巨大なもの。実物は、東京国立博物館(東京都台東区)に展示されている。

 伽藍再現模型、鴟尾復元模型ともに同歴史クラブ会員らが完成までに数か月を要した力作。ともに9月9日まで開催の柏原市立歴史資料館(同市高井田)の夏季企画展「鳥坂寺再興」で展示され、来館者の注目を集めていた。さらに鴟尾復元模型は、同企画展終了後の9月10日から20日まで、柏原市役所(同市安堂町)2階でも展示された。来館者らに非常に好評だったことから、より多くの人に見てもらおうと、このほどの出張展示となった。柏原市立歴史資料館からの申し入れということで同府立中央図書館も全面協力、1階正面奥の展示コーナーが展示場所として提供された。同市立歴史資料館と同歴史クラブでは、「こうした機会を通じ、鳥坂寺をいっそうアピールしていきたい」などと話している。

 

講演会も開催 9月30日(日)午後1時30分から

 伽藍再現模型などの展示に併せ、9月30日(日)には、大阪府立中央図書館2階大会議室で「よみがえる謎の鳥坂寺」をテーマに講演会が開催される。柏原市立歴史資料館の安村俊史館長が講師を務める。午後1時30分から3時。定員70人で、申込み不要、当日先着順。主催は同市立歴史資料館と柏原市民歴史クラブ、同府立中央図書館が共催する。 出張展示や講演会などについて、くわしくは、同市立歴史資料館(976-3430)まで。

 

しび模型 伽藍模型

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