史跡高井田横穴 秋の特別公開 知られざる魅力の発信と新しい魅力の発見 今年は10月20日(土)

2012年10月5日

 史跡高井田横穴(柏原市高井田)の秋の特別公開が、今年は10月20日(土)午前10時から午後3時に開催される。コンセプトは、今年5月の春の特別公開に引き続き、「知られざる魅力の発信と新しい魅力の発見」。普段は非公開の横穴の内10数基が公開され、内部の線刻壁画を間近に見ることができる。同市教育委員会文化財課が、郷土の史跡に親しんでもらおうと毎年春と秋に開催している。雨天決行。申込不要で無料。JR大和路線高井田駅から北へすぐ、近鉄大阪線河内国分駅から北へ徒歩約15分。駐車場なし。

 当日は、JR高井田駅北側の公園入口から約100メートル入った公園内・屋外展示広場に受付が設けられ、同文化財課と同市立歴史資料館の担当者らが、時間を決めて横穴や同公園内の高井田山古墳(5世紀後半の円墳)などを案内する。今回も同市の歴史愛好者団体、市民歴史クラブ(長澤星二会長、18人)がボランティアで協力、案内をサポートするほか、木枠と粘土を使ってのミニ軒丸瓦作りなどの体験講座も開催する。

 史跡高井田横穴は、6世紀から7世紀にかけての古代の墓で、総数は200基以上にのぼると推定されている。内部は古墳の横穴式石室とほぼ同じ構造だが、古墳と異なり自然の崖面をくりぬいて造ってあるのが特徴。内部の壁面に「ゴンドラに乗る人物」などの線刻壁画が描かれており、大正11年(1922)、国の史跡に指定された。現在は、周辺一帯約36000平方メートルが史跡公園として整備されている。

 横穴と高井田山古墳は、ともに古代日韓の文化交流を示す遺跡としても知られ、今年5月と6月に韓国のテレビ局が取材に訪れている。国内のテレビなどでも何度か取り上げられており、7月にはNHKスペシャル「知られざる大英博物館・第3集・日本」でも紹介された。

 同文化財課では、「秋の1日、世界に誇る郷土の史跡を間近に見て、古代に思いを馳せてもらえれば」などと話している。特別公開について、くわしくは、同文化財課(市立歴史資料館内 072-976-3430)まで。

※写真は前回(平成24年5月)の横穴特別公開時のものです。

 

横穴公開1 横穴公開2

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文化財課
582-0015 柏原市高井田1598-1(柏原市立歴史資料館内)
電話072-976-3430
ファクシミリ:072-976-3431