今年も歴史資料館で職業体験 玉手中学校チャレンジワーク

2012年11月12日

 柏原市立玉手中学校(小畑壽校長)の2年生による職業体験「玉手中チャレンジワーク」が今年も行われ、同市高井田の市立歴史資料館(安村俊史館長)では、昨年に引き続き、3人の女子生徒が学芸員を体験した。

 今年、学芸員を体験したのは、坂本みのりさん、比嘉果蓮さん、平井那々美さんの3人。11月7日から9日までの3日間、午前9時から午後5時まで、安村館長や同市教育委員会文化財課の山根航さんらの指導を受け、歴史資料館など博物館の専門職員、学芸員の仕事に取り組んだ。

 3人が経験した仕事は、収蔵資料の整理と目録作り、見学者の案内サポート、市民からの寄贈品を紹介するスポット展示の準備など、正規の学芸員資格を取るための博物館実習とほぼ同じ内容。出土した土器のかけらを接着剤で貼りあわせて元の土器の姿をよみがえらせる、土器の復元作業にも挑戦した。開催中の企画展「水を治める~大和川のつけかえと治水」では、見学に訪れた小学生たちと一緒に説明ビデオを鑑賞するなどした。

 スポット展示のテーマは、「柏原ぶどうの歴史」。第2次世界大戦前から昭和30年代ごろまで実際に使われていたワインボトル用のラベルやぶどう狩りの広告チラシ、ぶどう出荷用の木箱など十数点の展示。第2次世界大戦前は、市内で約70件の農家がワインの醸造許可を受けており、ワインボトル用のラベルは、そのころのもの。展示用の台紙をワインボトル型に切り抜くなど工夫している。説明パネルの原稿作りや展示品のレイアウトまで、3人で協力しあって仕上げていった。

 3日間の「勤務」終了後、3人は、「土器の復元は、すごく難しかった」「展示のパネル作りは大変だったけれど、おもしろかった」などと話していた。今回、3人が担当したスポット展示「柏原ぶどうの歴史」は、同歴史資料館常設展示室入口横で、12月末まで展示される。

 

【中学生の職業体験学習】

 実際に職業を体験することで社会勉強や将来の進路決定などに役立たせようと、毎年、同市の全市立中学校で市内の企業など事業所の協力を得て、学校ごとに行われている。職業についての事前学習などを経て、2学期の10月から11月に行う学校が多い。3日間程度、直接、商店などの「勤務先」に「出勤」し、実際の職業を体験する。「勤務時間」は、午前9時ごろから午後5時ごろまで。「勤務先」は、あらかじめ生徒の希望などを考慮して決められる。民間の商店などのほか市立歴史資料館など市の公共施設も対象となっている。

 

中学生職業体験1 中学生職業体験2

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