劇と綿くり体験で昔話の世界を楽しむ

2013年2月18日

 柏原市高井田の同市立歴史資料館で、2月17日、昔話をモチーフにした劇と綿くり体験のコラボ・イベントが開催された。 同市内のボランティア団体、民話の会「夢の船」(井野よし子代表)のメンバー16人が民話劇「ばあちゃんの織った木綿にゃかないはせん」を上演、その後、イエローラインプロジェクト(加藤可奈衛代表)の4人が綿くり機による綿くり体験を指導した。同市の広報誌などを通じて募集された小学生と保護者など計約30人の市民が参加、午後2時からの約1時間半、劇と体験を通じて昔話の世界を楽しんだ。

 同歴史資料館では、近年、展示や講座など同館独自の事業に留まらず、同市内の大学や介護施設、保育園などとのコラボ(連携)を進めており、3月3日(日)まで開催中の企画展「ちょっと昔の道具たち~昔話の風景~」にちなみ、昔話の劇と体験を通じて、いっそう昔話の世界を味わってもらおうと、このほどの開催となった。

 上演の劇は、河内木綿の機(はた)織りをテーマにした同会のオリジナル。昨年11月に同市市民文化会館リビエールホールで開催の市民参加型イベント、第10回わくわくフェスタ(同市教育委員会など主催)でも上演された。

 綿くりとは、綿の実から綿の種子を取り除く作業で、その後、綿打ちや糸つむぎなどを経て、機織りに続く。同市域は、現在、産業としての綿作りは行われていないが、江戸時代には河内木綿の産地として知られていた。 「(劇も体験も)おもしろかった」「(綿の種子を)いっぱい採った」「また、やりたい」などと子どもたちには大好評だった。「昔の人たちの思いを大切にしたい」と井野代表、イエローラインプロジェクトの椋代惟親さんは「(綿くり体験を通じて)自然や環境にも目を向けてほしい」などと話していた。

 企画展「ちょっと昔の道具たち~昔話の風景~」は、3月3日(日)まで開催。午前9時30分から午後4時30分。月曜休館。入館無料。

 

【民話の会「夢の船」】

 一般市民などで構成するボランティア団体。昔話の読み聞かせや民話劇の上演などを通じて、民話の普及と情操教育に取り組んでいる。

 

【イエローラインプロジェクト】

 大阪教育大学(長尾彰夫学長・同市旭ヶ丘4)の美術教育講座を中心とした団体。市民とともにアートと環境と人をつなぐプロジェクトとして、黄色い花が咲く、ひまわりや綿の栽培に取り組むなどしている。

 

劇と綿くり1 劇と綿くり2

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