恒例、雛人形のスポット展示 今年は4月12日が旧暦3月3日

2013年2月25日

 柏原市立歴史資料館(同市高井田)では、今年も雛(ひな)人形をスポット展示している。旧暦に合せ、4月21日(日)ごろまで展示する。今年は、4月12日(金)が旧暦の3月3日に当たり、大安。午前9時30分から午後4時30分。月曜休館。入館無料。

 今回展示している雛人形は、同市上市の皆田義正さん寄贈の大正時代の内裏雛(だいりびな)と同市安堂町の園井昭さん寄贈の昭和初期の七段飾り、内裏雛など計15体の雛人形と雛道具類など。併せて、約百年前の雛道具や雛祭りの説明パネルなども展示している。

 昨年まで展示の御殿雛(ごてんびな)と異なり、今年展示のものは、いわゆる段飾り雛人形。段飾り雛人形は、現在でこそ一般的だが、本来は江戸の様式で、京・大阪など上方の様式ではなかった。上方では、江戸時代から昭和初期にかけて、御殿雛が一般的だったという。上方で段飾り雛人形が一般化するのは昭和30年代ごろからとされる。展示の雛人形は、それ以前のもので、雛人形の変遷や当時の雛祭りのようすを知るための貴重な資料といえる。

 雛祭りは、五節句の一つ、上巳(じょうし・じょうみ)の日に行う行事として、古くから3月3日に行われている。しかし、本来、上巳の日とは旧暦3月上旬の巳の日を意味する。今年は旧暦3月12日、新暦では4月21日が上巳の日にあたる。遊びが節句の行事と結びついたと思われるが、起源は、はっきりしない。 同歴史資料館では、平成23年から毎年、この時期に雛人形をスポット展示しており、今や恒例。同歴史資料館の安村俊史館長は、「雛祭りの季節に歴史のある雛人形を、ぜひ、ご覧ください」などと話している。 スポット展示について、くわしくは、同歴史資料館(072-976-3430)まで。

 

【スポット展示】

 市民から寄贈を受けた、古文書などの史料や昔の道具類などの歴史資料を紹介するミニ展示。「こんなモノをいただきました」として、約2か月ごとに入れ替え、同歴史資料館の常設展示フロア入口横の幅4メートルほどのコーナーで展示している。収蔵品の最新情報紹介。

 

【五節句】

 人日(じんじつ)(1月7日)、上巳(3月3日)、端午(たんご)(5月5日)、七夕(たなばた)(7月7日)、重陽(ちょうよう)(9月9日)の五つの節句。

 

恒例雛人形

お問い合わせ

文化財課
582-0015 柏原市高井田1598-1(柏原市立歴史資料館内)
電話072-976-3430
ファクシミリ:072-976-3431