柏原市内遺跡群発掘調査概報 最新　平成22年度・23年度版　発行 市教委文化財課

　柏原市教育委員会文化財課は、このほど、「柏原市内遺跡群発掘調査概報（平成22年度・23年度版）」を発行した。A4判、本文40ページ、写真・図版30ページ、一部カラーで、400部発行。関係機関に配付するほか、希望者には1部600円で実費頒布する。

　同概報は、同文化財課が同市内の遺跡などで実施した発掘調査の概略を年度ごとにまとめた冊子の最新版で、遺跡研究などの基礎となる資料。内容は、高井田遺跡、平尾山古墳群、誉田山古墳群、太平寺遺跡などでの発掘調査の記録。鳥坂寺跡出土の鉄製品についても解説している。主として考古学などの専門の研究者を対象としているが、一般の愛好者にもわかりやすく記述している。

　同文化財課では、平成21年度後半から平成23年度にかけて史跡鳥坂寺跡の発掘調査を重点的に実施しており、同発掘調査については主として「鳥坂寺跡発掘調査報告書」（平成23年7月発行）にまとめている。このほど発行したのは、鳥坂寺跡以外の遺跡の発掘調査についての報告書。調査数が比較的少なかったことから2か年度分の合冊となった。鳥坂寺跡の発掘調査報告書と併せて、同期間に同文化財課が実施した発掘調査記録の完全版となる。

　同文化財課では、「郷土の歴史や考古学研究の基礎資料として活用してもらえれば」などと話している。　同発掘調査報告書などについて、くわしくは、同文化財課（072-976-3430、同市立歴史資料館内）まで。

平成21年度版も併せて実費頒布

　同文化財課では、「柏原市内遺跡群発掘調査概報（平成22年度・23年度版）」の一般への実費頒布の開始に併せ、同調査概報の平成21年度版についても実費頒布を開始した。21年度版は、A4判、本文、写真・図版、各8ページで、一色刷り。1部200円。大県遺跡や太平寺遺跡内での発掘調査を収録している。内容量が少ないことなどから、これまで一般には頒布していなかった。