恒例の史跡高井田横穴特別公開 今年は5月18日(土)

2013年4月19日

 柏原市教育委員会文化財課は、恒例の史跡高井田横穴・春の特別公開を今年は5月18日(土)に開催する。普段は非公開の横穴の内部に入って、線刻壁画を間近に見学することができる。午前10時から午後3時。申込不要で参加無料。JR大和路線高井田駅から北へすぐ、近鉄大阪線河内国分駅から北へ徒歩約15分。雨天決行。 史跡高井田横穴は、6世紀から7世紀にかけての古代の墓で、現在、約170基が確認されている。総数は200基以上に上ると推定され、内部に「ゴンドラに乗る人物」などの線刻壁画が描かれていることで全国的に有名。古墳と異なり、崖面に直接、墓室などが掘られている。現在、一帯は、史跡公園として整備されており、貴重な史跡に親しむことで文化財への理解を深め、郷土への愛着を育んでもらおうと、同文化財課が、毎年、春と秋に代表的な横穴、10数基の内部を特別に公開している。

 当日は、例年どおりJR大和路線高井田駅北側の史跡公園入口から約100メートル入った、同公園内・屋外展示広場に受付を設け、文化財課の職員らが時間を決めて案内や説明を担当する。同市の市民歴史クラブ(長澤星二会長・18人)の会員が今年もボランティアで協力、職員らとともに受付や案内を務める。

 同文化財課では、「この機会に古代のロマンを実感してもらえれば」などと話している。

 特別公開について、くわしくは、同文化財課(市立歴史資料館内、072-976-3430)まで。

 

【史跡高井田横穴】

 大正6年(1917)に発見され、大正11年(1922)に国の史跡に指定された。周辺一帯、約3万6千平方メートルが史跡高井田横穴公園として整備されている。同種の横穴群は、大阪府内では高井田横穴と安福寺横穴、玉手山東横穴の計3か所しか確認されておらず、いずれも柏原市内。

 

【横穴特別公開】

 毎年、5月と10月の第3土曜日に開催。史跡保存の必要性から、普段は、横穴の入口に設けられた柵に施錠されており、内部に入ることはできない。 昨年5月の特別公開は、同横穴などのある史跡公園のオープン20周年記念として案内エリアを広げるなど拡大版で開催され、計約160人の見学者らで終日にぎわった。同市旭ヶ丘3の関西福祉科学大学(江端源治学長)の「総合教養1―河内学―」の学外体験講義も平成23年度から毎年5月の特別公開に併せて開講され、受講の学生らが一般見学者とともに横穴を見学している。昨年10月の特別公開では、市民歴史クラブ製作の古墳時代の甲冑(かっちゅう=よろい・かぶと)も展示され、注目を集めていた。

 

横穴公開1 横穴公開2

お問い合わせ

文化財課
582-0015 柏原市高井田1598-1(柏原市立歴史資料館内)
電話072-976-3430
ファクシミリ:072-976-3431