クロアチアからのお客様 柏原市立歴史資料館を見学

2013年4月23日

 クロアチア国立リエカ大学土木学部のネヴェンカ・オザニック副学長・教授、ザグレブ大学農学部のイヴィカ・キシッチ教授ら6人が、4月23日、柏原市高井田の同市立歴史資料館を見学した。

 オザニック教授らは、地すべり災害や土砂災害、洪水災害などの防災関係の研究者。クロアチア土砂・洪水災害軽減プロジェクトの技術協力研修として、独立行政法人・国際協力機構(JICA)の招きで21日に来日、同市峠の通称・亀の瀬地区で国土交通省が進めている地すべり対策工事などを視察するため、23日、大阪入りした。来日を機会に日本の地域の歴史についても学びたいと、今回の見学となった。国土交通省大和川河川事務所の担当者らとともに、オザニック教授らと協力関係にある新潟大学災害・復興科学研究所長の丸井英明教授が同行、通訳を務めるなどした。

 一行は、同歴史資料館の安村俊史館長の案内で約30分かけて、縄文土器や弥生土器、飛鳥・奈良時代の出土品などの展示を熱心に見学した。古代寺院・智識寺の再現模型やワインの醸造用具、昭和30年代の一般家庭の室内再現展示に興味を持ったほか、防災の研究者とあってか、大和川の付け替え関係の展示に特に関心を示していた。

 クロアチアでは、複雑な地質や地形構造を原因とする地すべりや土石流などの災害が少なからず発生しており、こうしたところからクロアチア土砂・洪水災害軽減基本計画構築などの共同研究や事業協力が、JICAや独立行政法人・科学技術振興機構(JST)、新潟大学災害復興科学研究所などにより進められている。

 一行は、この後、長良川河口堰(岐阜県)や由比地すべり地(静岡県)、男体山土壌侵食地(栃木県)なども視察した後、5月1日に成田から帰国の予定。

 

【クロアチア】

 クロアチア共和国。クロアチア語では「フルヴァツカ」共和国。面積5万6542平方キロメートル、人口約440万人。首都はザグレブ。旧ユーゴスラビア連邦の構成国で、いわゆるバルカン諸国の一つ。セルビアとの民族紛争で知られるが、国内にはドゥブロヴニク旧市街やスタリー・グラード平原などの世界遺産があり、サッカーで注目を集めるなど、近年、日本からの観光客も増えている。ネクタイは、クロアチアが発祥とされる。

 

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