夏季企画展「難波より京に至る大道を置く」図録発行 地図多用で分かりやすく解説

2013年7月5日

 柏原市立歴史資料館(同市高井田)は、7月13日(土)から開催の夏季企画展「難波(なにわ)より京に至る大道(だいどう)を置く」に併せ、このほど、推古天皇21年(613)に置かれた大道や展示品などを解説した図録を発行した。A4判・本文28ページ・オールカラーで、700部発行。関係機関に配付するほか、13日から希望者にも一部300円で実費頒布する。

 日本書紀の推古天皇21年(613)11月の条に「難波より京に至る大道を置く」とある。この大道は、難波津(現在の大阪市中央区と北区の大川周辺)から南下し、現在の堺市大泉緑地のあたりで竹内街道に合流して、飛鳥まで続いていたとするのが現在の通説。

 しかし、7世紀初頭から前半にかけての寺院跡などの遺跡が渋河道に沿って分布していることなどから、置かれた当初の大道は、難波津から南下した後、堺市内には入らず、四天王寺のあたりで渋河道に合流して柏原市域を通り、さらに斑鳩を経由して飛鳥に向かっていたと考えられるという。

 図録では、遺跡の分布という新たな視点から通説に挑み当時の柏原の位置づけを探る同企画展の内容を、さらにくわしく、地図なども多用して分かりやすく解説している。同歴史資料館では、「図録と展示を通じて、大道の実際のルートと古代の柏原を考えてもらえれば」などと話している。

 夏季企画展「難波より京に至る大道を置く」は、9月8日(日)まで開催。午前9時30分から午後4時30分。月曜休館。入館無料。図録や同企画展などについて、くわしくは、同歴史資料館(072-976-3430)まで。

 

難波より図録

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