石神社クスノキ(府天然記念物)の 剪定作業行われる 柏原市太平寺2

2013年10月24日

 柏原市太平寺2の石(いわ)神社境内のクスノキ(大阪府天然記念物)の剪定作業が、10月22日と23日の2日間にわたって行われ、クスノキ周辺の民家や道路、電線の上などに覆いかぶさるように伸びていた枝葉や枯れ枝などが切り取られた。22日、同神社氏子総代の田仲光政さん(76)や役員の小西弘さん(75)ら関係者が出席、西田祐治宮司によるお払いの後、委託を受けた専門業者の作業員計4人が高所作業車やクレーン車などを使い、午前9時すぎから午後4時ごろまでかけて剪定作業を実施した。23日は、台風27号接近の影響による雨の中、午前9時ごろから午後5時ごろまでかけて、クスノキ全体の剪定作業を終えた。同クスノキの剪定作業は、平成17年6月以来、約8年ぶり。今回の剪定で切り取った最も大きい枝は、最大直径約15センチ、長さ約2メートル。切り取った枝葉の総重量は、2日間で計約2トンにも上った。

 石神社のクスノキは、高さ約16メートル、幹の周囲約6メートルの巨木で、樹齢は約8百年と推定されている。同神社のご神木で、昭和53年(1978)に大阪府の天然記念物に指定された。枝葉は、幹を中心に直径約30メートルの範囲にまで広がっており、日陰や落ち葉などで周辺の民家にも影響を及ぼすほど。伸びすぎた枝や枯れ枝などは、クスノキの生育上だけでなく周辺の安全上からも問題があるところから、今回の剪定となった。ご神木であり天然記念物でもあるため、氏子総代や役員らを始め、大阪府教育委員会文化財保護課や柏原市教育委員会文化財課などの担当者らも交えた関係者間で今年5月ごろから協議を続け、樹木医の診断なども得て、剪定時期や範囲などを決めた。

 田仲さんは、「クスノキの生育を助けるとともに周辺の危険などを防止するため、今後は管理計画を定めて、枝葉などクスノキ全体の状況を定期的に観察するとともに、必要に応じて剪定などを実施していきたい」などと話している。

 

クスノキ剪定1 クスノキ剪定2
クスノキ剪定3

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