武田塾の木造旧塾舎を模型で復元 柏原市民歴史クラブ 市立歴史資料館春季企画展で展示

2014年2月18日

 柏原市内にかつて存在した古代寺院などの再現模型の製作に取り組んでいる同市の市民歴史クラブ(長澤星二会長・18人)の会員らが、今回は、児童養護施設・武田塾(同市高井田)の木造旧塾舎の復元模型の製作に取り組んだ。

 武田塾の旧塾舎は、木造2階建てで、同塾が開設された大正15年(1926)の建築。平成11年(1999)、同塾の地区内別番地への新築移転に伴い老 朽化により取り壊された。取り壊し前は、現在のJR大和路線・高井田駅北西すぐの高台上にあり、地域住民などから高井田のランドマークとして長年親しまれてきた。3月29日(土)から開催の柏原市立歴史資料館(同市高井田)の春季企画展で同塾の創始者・武田慎治郎がテーマとして取り上げられることなどか ら、今回の復元模型の製作となった。

 今回製作した復元模型は、取り壊しに先立ち同市教育委員会が調査した記録などをもとに、製作に約4か月を要した力作。幅最大約120cm×奥行き最大約 90cm×高さ最大約50cmの木製で、実物の20分の1サイズ。外観から内部まで細部にわたって復元されており、地域の記憶を呼び起こすに足りる作品と なっている。昨年12月までに建物全体を組み立て、このほど彩色を終えた。今後、春季企画展開催までに建物周辺の植栽なども表現して、最終的に仕上げると いう。同歴史クラブがこれまで手掛けてきた、実物が現存しておらず詳細が不明な古代寺院などとは異なり、今回は実物の写真や詳細な記録が残っている建物。 想像で補う部分はほとんどなく、この点は模型製作にあたっての問題も少なかったが、逆に長年実物を目にしてきた人も少なくないため、いかに正確に、かつ詳細に復元できるか、より気を使ったという。

 同復元模型は、3月29日(土)から開催の同市立歴史資料館春季企画展で展示される。復元模型や春季企画展などについて、くわしくは、同歴史資料館(072-976-3430)まで。

 

武田塾模型

武田塾模型2

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