3月と4月は御殿雛をスポット展示

2014年2月21日

 柏原市立歴史資料館(同市高井田)は、3月の雛(ひな)祭りに合わせて、今年も御殿雛(ごてんびな)をスポット展示する。2月21日(火)から4月20日(日)。午前9時30分から午後4時30分。月曜休館。入館無料。

 同歴史資料館では、平成23年から毎年この時期に雛人形をスポット展示しており、今や恒例。今回展示するのは、昭和15年(1940)ごろに製作された 御殿雛で、内裏雛一対と官女、仕丁など計15体の人形で構成されている。御殿の大きさは、幅約1m、奥行き約34cm、高さ約72cm。作りも豪華で、ぼんぼりなどの道具類もすべてそろっており、雛祭りの変遷や雛人形の製作技法を知るうえでも貴重な資料という。同市本郷の森本収さんからの寄贈。

 御殿雛とは、京の御所にみたてた建物(御殿)の中に内裏雛などを置いた、御殿飾りの雛人形をいう。江戸時代、江戸の段飾りに対して、上方(京都や大阪) では御殿飾りが流行した。御殿飾りは、明治から昭和にかけて西日本一帯に広まったが、昭和30年代の終わりごろ、段飾りに押されて姿を消していった。段飾りの全国への普及による雛飾りの画一化は、同時に雛人形の地方色の消滅ともいわれる。  同歴史資料館では、「御殿雛を通じて、かつての、上方の雛祭りの雰囲気を味わってもらえれば」などと話している。

 スポット展示について、くわしくは、同歴史資料館(072-976-3430)まで。

 

 

【雛祭り】

 五節句の一つ、上巳(じょうし・じょうみ)の日に行う行事として、古くから3月3日に行われている。しかし、本来、上巳の日と は旧暦3月上旬の巳の日を意味する。今年は、旧暦3月5日、新暦では4月4日が上巳の日にあたる。遊びが節句の行事と結びついたと思われるが、起源は、 はっきりしない。

 

【五節句】

 季節の節目となる日(節句)のうち、重要とされる五つの節句。人日(じんじつ=1月7日)、上巳(3月3日)、端午(たんご=5月5日)、七夕(しちせき・たなばた=7月7日)、重陽(ちょうよう=9月9日)の五つ。

 

雛展示1

雛展示2

お問い合わせ

文化財課
582-0015 柏原市高井田1598-1(歴史資料館内)
電話072-976-3430
ファクシミリ:072-976-3431