今後について

2014年3月17日

教育委員会では、学力を知育・徳育・体育という広義でとらえています。その点から、この調査により測定できるのは、学力の一部分であること、

学校における教育活動の一側面であることを踏まえた上で、次のとおり、学力の向上のための方策をお示しします。

 

学力向上の基本方針
  1. 「読むこと」「書くこと」「話すこと」の基礎的・基本的な内容の確実な定着をめざすとともに、習得した知識や技能をつかって、自分の考えを表現したり、問題解決する力など、実際に役に立つ学力「PISA型学力」を身につけさせる取組みを実践します。
  2. 学校においては、学力を向上させるためのプランを作成し、実践した上で、検証を行いさらなる改善「PDCAサイクル」に努め、一人ひとりの能力を引き出し伸ばす教育に取り組みます。

 

 ※PISA型学力

 ・・・現在もっている知識や経験をもとに、将来の生活に関する課題を自ら積極的に考え、知識や技能を

    活用する力

 ※PDCAサイクル

 ・・・Plan  :課題把握・共有&施策展開

   Do   :取組みの推進

   Check :効果測定

   Action :改善、ビジョンをもった展開

   この4段階を順次継続的に行うことにより改善をしていく方法。

 

 

学校教育

1.授業の工夫改善

(1)教員間でお互いに見せ合う授業研究を推進します。

(2)小学校では算数、国語、中学では数学、国語、英語を中心に習熟度別少人数指導をさらに進めます。

(3)基礎的・基本的な学習について、反復学習を充実させます。

(4)PISA型学力(活用力)を身につけさせるために、新たな学習材の開発と指導法の工夫をします。

(5)知的好奇心を喚起する魅力ある授業づくりに努めます。

 

2.放課後学習の充実

(1)小学校での「スタディ・アフター・スクール」の全校実施をめざします。

(2)中学校での「まなび舎 Youth」の実施校を拡充します。

(3)家庭で自学自習力を定着させるための工夫をします。

 

※スタディ・アフター・スクール・・・小学校の希望する児童に対して、平日の放課後に学習活動等をおこなう柏原市の事業。通称SASと言う。

学習アドバイザーとして、大阪教育大学、関西福祉科学大学等の学生や地域ボランティアがサポートしている。

※まなび舎Youth・・・・・・・・・・放課後に中学校の希望する生徒に学習の機会を提供するもので大阪府が平成20年度より開始した事業

 

3.言語活動の充実

(1)全ての教科で自分の考えを言葉や図表で説明したり表現したりする活動を取り入れ、「自分のことばで語る力」を身につけさせます。

(2)国語では、特に「記録、要約、説明、論述」を重視した学習活動を進めます。

(3)教師は正しい言語で話し、黒板などに正確な文字を書くことを基本として、校内放送、掲示物や印刷物、教師と児童生徒、児童生徒間の話し言葉が適切に行われるよう言語環境を整えます。

 

4.読書活動の推進

(1)全校一斉の「朝の読書タイム」の実施を進めます。

(2)学校図書館について、授業時間のみならず休み時間や長期休業中の貸出など全ての教育活動の中での活用を進めます。

(3)地域の市立図書館の活用を進めます。

 

5.中学校区での教育の連携

(1)小学校と中学校の学力の捉え方など、教員の意識を共有するとともにその違いの解消に努めます。

(2)小中の9年間の学習内容を見通して、子どもの実態と発達段階に即した指導計画の作成に努めます。

(3)小中の教師間の交流をとおして、小学校高学年での一部教科担任制を進めていきます。

(4)9年間をとおした「キャリア教育」を推進します。

(5)小中学校間の児童会や生徒会活動の交流を進め、活性化をはかります。

 

※キャリア教育とは・・・・・・望ましい職業観・勤労観及び職業に関する知識や技能を身につけさせるとともに、自己の個性を理解し、主体的に進路を

選択する能力・態度を育てる教育のことを言います。

例えば、小学校の地域の商店街の学習や中学校の職業体験などが相当します。今後、様々な学校教育活動の中ですでに行っている学習材を

キャリア教育の視点から整理し、体系化していきます。

 

6.評価の工夫改善

(1)一人ひとりのよさを見出し、自己達成感を得られるよう評価方法の恒常的な工夫改善に努めます。

(2)一人ひとりの学習・生活面で達成できたところを具体的にほめて伸ばします。

(3)習得した学習内容について、短いスパンの到達度評価を行い、伸びた点を明らかにして、一人ひとりの学習意欲が向上するよう努めます。

 

 

家庭・地域教育

1.基本的な生活習慣・学習習慣を身につけさせましょう。

・早寝早起きをさせましょう。

・朝ごはんをしっかり食べさせましょう。

・テレビやゲームの時間を決めさせましょう。

・学校にもっていくものを確かめさせましょう。

・自分で計画をたてて、勉強させましょう。

・宿題は必ずさせましょう。

・できるだけたくさんの本を読ませましょう。

 

2.家庭や地域によりたくさんの語らいの場をつくりましよう。

・「あとでね…」と言わないで、話してきたときがチャンス、子どもの顔をみて聴きましょう。

・なるほど…」と、まずは子どもの話にうなずきましょう。

・「すごい!」「驚いた!」「すばらしい!」は、会話のキーワード、どんどん使いましょう。

・子どもの何気ないつぶやきに耳を傾けましょう。

・家族がそろって食事をする機会をつくりましょう。

・地域の行事に家族そろって参加しましょう。

 

 

市民のみなさんへ 

学力の向上には、子ども一人ひとりにその源となる知的好奇心や意欲をもたせることが大切です。そのためには、子どもの「情緒と生活リズムの安定」が欠かせません。これらは、本来、家庭を基盤として培われるものであり、「子どもは親の後ろ姿をみて育つ」と古くから言われているように、まずは親が子どもの手本になることが肝要です。しかし、社会のあらゆる面で、ものごとが多様化、複雑化し、めまぐるしく変化する中で、子どもの育みを家庭だけでは支えきれなくなっている状況もあり、今以上に、学校と家庭と地域が「つながり、協働」して、総ぐるみで関わっていくことが求められています。

教育委員会では、平成20年6月に本市の教育の基本理念として「かしわらっ子 はぐくみ憲章」を制定しました。ここには、おとなが子どものお手本となるための具体的な「9つの行動プラン」を掲げていますのでご覧ください。

柏原の全ての子どもたちが、15の春に将来への夢と希望をもって巣立つことができるように、学校と家庭と地域がスクラムを組んで子どもをはぐくんでいきたいと考えています。

今後とも、市民の皆様方のご支援、ご協力をよろしくお願い申し上げます。

 

 

「9つの行動プラン」      (クリックしてご覧ください)

「『かしわらっ子』はぐくみ憲章」(クリックしてご覧ください)

 

『かしわらっ子』はぐくみ憲章 めざす子ども像
~15の春にひとすじの意志をもったひたむきな姿勢をつらぬく若者の育成~
自分あんじょう<自己表現> 自分大好き、何でもチャレンジ、夢を語れる「かしわらっ子」
相手あんじょう<思いやり> 自分の思いが言える、仲間の思いが聞ける「かしわらっ子」
社会あんじょう<社会貢献> 郷土柏原を愛し、地域・社会に貢献できる「かしわらっ子」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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指導課
電話072-972-1698