平成２１年度全国学力・学習状況調査－柏原市における結果の概要について－

調査の目的

全国的な義務教育の機会均等とその水準の維持向上の観点から各地域における児童生徒の学力・学習状況をきめ細かく把握・分析することにより、教育及び教育施策の成果と課題を検証し、その改善を図る。
各教育委員会、学校等が全国的な状況との関係において自らの教育及び教育施策の成果と課題を把握し、その改善を図るとともに、そのような取組を通じて、教育に関する継続的な検証改善サイクルを確立する。
各学校が各児童生徒の学力や学習状況を把握し、児童生徒への教育指導や学習状況の改善等に役立てる。

調査の概要

調査日　　　平成２１年４月２１日（火）
対象学年　　小学校６年生・中学校３年生の全児童・生徒
調査内容　　小学校６年生　国語ＡとＢ・算数ＡとＢ・質問紙調査
　　　　　　中学校３年生　国語ＡとＢ・数学ＡとＢ・質問紙調査

問題Ａ

●主として「知識」に関する問題

　○身につけておかなければ後の学年等の学習内容に影響を及ぼす内容

　○実生活において不可欠であり、常に活用できるようになっていることが望ましい知識・技能など

問題Ｂ

●主として「活用」に関する問題

　○知識・技能等を実生活の様々な場面に活用する力などにかかわる内容

　○様々な課題解決委のための構想を立て実践し評価・改善する力などにかかわる内容

　※Ｂ問題は、実生活を想定した問題という点では、PISA型に類似しており新しい傾向の問題と言えます。

質問誌調査

●学習意欲、学習方法、学習環境、生活の諸側面等について７７問の設問に選択式で答える問題

調査結果の公表

●この調査から測定できるのは学力の特定の一部分であることや、学校における教育活動の一側面に過ぎないことなどを踏まえ、序列化や過度な競争につながらないように十分配慮し、結果の概要をお知らせします。

●他校との優劣の比較が目的ではないことを再確認するとともに、柏原市全体の児童生徒の現状を十分に把握して、今後の教育施策、教育実践に反映させ、「生きる力」を育むことに活用します。

●知育、徳育、体育を含めた広い意味で学力向上に役立てることを目的として、公表にあたっては、学校名を明らかにした公表は行いません。

見えてきたこと

平成１９年におよそ４０年ぶりに再開された全国学力学習状況調査も本年で３回となり、その結果分析から次のような柏原の子どもたちが見えてきました。
今、一般に課題となっている「きまりを守る。」「いじめはいけない。」「あいさつをする。」等の規範意識について、柏原の子どもたちは、比較的高いことが明らかになりました。このことは、学校教育のみならず、普段の家庭生活や地域の方々の温かいご指導のたまものと考えています。また、学習面では、多くの子どもたちが宿題をしっかりとやり、日常生活に必要な基礎・基本的な学習内容は概ね理解しているととらえることができます。

一方、課題と考えられる主な点は、

・学習した事柄を生活の様々な場面で活用する力や考えをまとめて表現する力などが充分でない。

・与えられた課題はしっかりとやり遂げるが、自ら進んでより学習を深めていくことが苦手である。

・読書に親しむ習慣が充分身についているとはいえない。

・郷土柏原についての興味関心が低く、地域の行事に参加することが少ない。

・中学生になると小学校の時よりも、学習に対する意欲が低くなる傾向がある。

などをあげることができます。

また、今回、小学校と中学校の差異が大きいものについても明らかになってきましたので、新たに取り上げています。

なお、「結果の概要」については、以下の５つの観点で構成しました。

１．各教科別の調査結果について

２．基本的な生活・学習習慣・意欲等について

３．本市の特徴的な項目について